新潟ラプソディー

宇宙のはじまり

無からの誕生。宇宙は「無」から生まれたと考えられています。時間や空間、物質、エネルギーのない状態です。

 宇宙の歴史は、今天空に輝いている星々たちを観測することでわかります。遠くの天体ほどその光が地球に届くまでに時間がかかりますので、私たちは、まさに宇宙の過去の姿を見ているのです。なんと壮大で、ロマンチックなことではありませんか。

  でも、過去の宇宙の姿は不透明なので観測しにくいし、「無」からの宇宙創生は、相対性理論などが成立しません。そこで、量子論によって説明されます。

1 私たちが原理的に知りうる宇宙の範囲には限界があります。これを宇宙の地平線と呼んでいます。宇宙の年齢が有限であるために、その向こうが見えない地平線が存在しています。宇宙の年齢は、この地平線までの距離を光速で走ってかかる時間と考えられるので、 約150億年と言われています。つまり現在から約150億年前に、「無」のゆらぎから突然に宇宙は誕生しました。非常に短い時間の中では、時間や空間、エネルギーは一つの値をとれず、絶えずゆらいでいました。ここから超ミクロな宇宙が「トンネル効果」によって突然生まれてきました。その大きさは量子論的に可能な最小の長さの10-34cmという超ミクロな宇宙でした。この時から、時間と空間、光やエネルギーが始まったのです。

2 誕生直後の宇宙は高い真空のエネルギーを持っており、これが宇宙を急激に膨張させました。この過程をインフレーションといいます。宇宙誕生の10-44秒後に、このインフレーションによって宇宙の温度があるところまで急激に下がると、10-34秒後、高いエネルギーの真空がエネルギーの低い真空へ変化します。この変化を相転移といいます。これは、水が氷に変わるのと同じように、宇宙の相転移でも、新しい真空と古い真空のエネルギーの差が熱として解放されます。宇宙の場合には、莫大なエネルギーが熱として放出されるので、巨大な大爆発を引き起こします。これが熱い宇宙ビッグバンです。

3 宇宙の物質は、誕生後の3分間でつくられました。ビッグバン初期には、宇宙は光に満たされており、この光からすべての物質のもとになるXホゾンなどがつくられました。やがてこれらの素粒子は、こわれ、クォークとレプトン、それらの反粒子が生まれました。次いでクォークが集まって陽子や中性子ができ、さらに陽子と中性子が結合して重水素やヘリウムの原子核がつくられました。この時期の宇宙では、光が電子などに衝突し散乱されてしまうため、宇宙は不透明でした。

4 宇宙誕生から30万年後、宇宙の温度が3000Kに下がると、原子核が電子を捕獲し、原子として安定することになりました。その結果、光が直進することができ、宇宙は晴れ上がりました。この瞬間に存在した放射は、次第に波長がのび、温度2.7Kの宇宙背景放射として現在観測されています。しかしそれ以前の姿は宇宙が不透明であったために観測できません。


5  1億年後に原始銀河が形成され、10億年後に銀河や星が生成され、超新星爆発によって各種の重元素がつくられました。
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by ozemu | 2003-02-02 22:02 | 宇宙のお話 | Trackback | Comments(0)
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