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カテゴリ:気象のお話( 8 )

氷河期につて

間氷期から氷期そして間氷期へという氷期間氷期サイクルは、少なくとも200万年くらい前から始まったといわれています。最初のうちは小刻みに氷期と間氷期が繰り返されていましたが、そのリズムが100万年前くらいに急に変化して、周期が10万年になりました。このような氷期間氷期サイクルの原因は、地球の公転の仕方を決める地球軌道要素の変化によるもので、つまり離心率、近日点の位置、地軸の傾きの変化の周期によります。地球軌道のちょっとした変化が地球に入る日射量の緯度分布を変えてしまうことで、気候の氷期間氷期という変動につながっているのです。非常にに不思議なことですね。ちなみに氷期間氷期サイクルがこのまま続けば、1万年後くらいには徐々に寒冷に向かい北半球の大陸が氷床に覆われるような氷期に向かうことになるそうです。ということは、今問題になっている地球の温暖化からすると嘘のようなことが起きることになります。

参考文献:「百万人の天気教室」 白木正規著 成山堂書店
      「一般気象学 第2版」小倉義光著 東京大学出版会
      「天気図の見方手引」大塚龍蔵著 日本気象協会
      「気象学のみかた」AERA Mook 朝日新聞社
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by ozemu | 2003-01-30 22:22 | 気象のお話 | Trackback | Comments(0)

梅雨について

初夏の6月から7月にかけて日本列島はじとじとした長雨の季節を迎えます。梅雨と呼ばれ、西日本から東日本を縦断するように、梅雨前線と呼ばれる停滞前線が横たわります。いやな季節ですね。この前線は、中国の長江流域から連なる長大な雲のベルトで、この前線上を次から次へと低気圧が発生し、発達して、この地域に年間降水量の大部分をもたらし、この地域の水田耕作を保証する貴重な雨となっていますが、同時にしばしば集中豪雨などによる災害をもたらしています。

 なぜこの時期に、梅雨前線が形成され日本、中国、朝鮮半島を含む広い地域に停滞するのでしょうか。梅雨前線は、北側の乾いた大陸性の気団と、南側の湿った暖かいモンスーンの気団の境目にできます。南西モンスーンの湿った気流は前線付近で収束して雲を作り、梅雨の雨を降らせます。6月に夏のアジアモンスーンが確立し、湿った暖かい季節風が、インド、東南アジアを経て、日本にまで来るようになると梅雨が開始する条件の1つになります。

 このころ、梅雨前線の北側のオホーツク海の付近に強い高気圧のオホーツク海高気圧があります。この高気圧は、前線の北側の冷たい気団を代表していて、この高気圧が強いと東北地方の太平洋側では高気圧から「やませ」と呼ばれる湿った冷たい北東風が吹き、低温と日照不足により、冷害が発生することになります。

 このアジアの夏のモンスーンの雨と風は、ユーラシア大陸が熱せられることにより、まわりの海洋、特に冷たい南インド洋からの湿った空気がインドや東南アジア方面に流入することによって起こります。

 この大陸での大気の加熱に特に大きな役割を果たしているのがチベット高原です。平均標高が5000メートルのチベット高原は、対流圏の真ん中の高さくらいに位置するため、空気の層も薄く、強い直射日光を直に受けて、熱くなった地面はその上の大気を強く加熱し、まわりの大気層に比べると、非常に高温な大気が高原上に形成されます。これが海洋からの空気を引き込む大きな役割を果たしています。

 南インド洋から赤道を越えてインド・東南アジアへ流れ込んだモンスーンの気流は、地球の自転の効果により、東に向きを変え、南西気流となって、東アジアへ流れ込みます。高原の南縁に東西に横たわるヒマラヤ山脈は、モンスーン気流が北に流れ込むのを妨げ、高原上での強い加熱で上昇した気流は、その北側や西側で下降気流となり、それらの地域の天気を安定させています。チベット高原の北側から西側に乾燥した砂漠地帯を形成する役割を担っています。

 このようにして、高原の北側には、乾燥した大陸性の気団が形成され、南側には、モンスーンの湿った気団と南西気流がつくられます。夏の季節進行とともに、北太平洋の高気圧が次第に強まり、日本付近では、海洋性熱帯気団からの湿った南東風も南西モンスーン気流に合流し、前線に向かって大量の湿った空気を送り込み、しばしば集中豪雨を引き起こします。チベット高原の効果による乾と湿、冷と暖という異なった空気の塊は、高原の風下側で境を接し、梅雨前線を形成するのです。気象衛星で見ると長江流域から長大な雲のベルトを見ることができます。

 チベット高原を中心とするユーラシア大陸の夏の加熱が、モンスーンの強さを決める一要因ですが、この加熱が、春から夏ごろに抑えられると、モンスーンは、弱くなることになります。その抑える要因の一つが大陸の積雪と考えられています。白い積雪はアルベド(反射率)が大きく、地面加熱を抑えますし、積雪量が多いと、雪を溶かすのに太陽エネルギーが多く使われ、また、解けた雪が地面の加熱を抑えるということもあります。このことは、チベット高原での冬の積雪量が多い(少ない)と、夏のモンスーン気流も弱く(強く)、梅雨前線の活動も不活発(活発)で、前線の季節的な北上も遅く(早く)なるという統計的な関係とも一致しています。
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by ozemu | 2003-01-30 22:21 | 気象のお話 | Trackback | Comments(0)

台風について

日本付近で発達する傾圧性の大きい温帯低気圧は、位置のエネルギーから運動エネルギー を補っています。つまり冷気が沈み、暖気が上昇するために生じる位置のエネルギーの差が運動エネルギーとなっています。しかし、台風の運動エネルギーは、雲の中で水蒸気が凝結して雲粒ができる時に放出される水蒸気の凝結熱という潜熱で補われています。それで、台風が北上して冷たい海域に入ったり、上陸したりすると、エネルギー源である水蒸気の補給が絶たれて急激に衰弱してしまうのです。また、雲のクラスターが発生するためには地球の自転によるみかけの力のコリオリの力が必要です。このようなことから、台風の発生条件として以下のような条件があげられます。

1  熱帯や亜熱帯の海上である程度高緯度(緯度8度〜25度付近)であること。赤道付近(南北緯度5度くらいまで)ではコリオリ力が小さい地域(緯度が高いほどコリオリ力が大きい)のために発生していません。
2 海域の表面水温が26〜27 度より高いこと。
3 大気の南北方向の気温軽度が弱いこと。すなわち水平方向に気温が一様なこと。

 北太平洋の北緯10度あたりで北東貿易風と南半球から赤道を越えてきた南東貿易風が収束して熱帯収束帯をつくり、多数の雲のクラスターが発生します。これらの内、最大風速が17m/s以上になったものを台風といいますが、台風にまで成長するものはほんの一部分です。

 また、台風の発達に重要なのが、中心からある距離の地点で接線速度(台風の中心を中心とする円周に接した風ベクトルの成分)が最大となることが挙げられます。この地点より中心側では境界層内で収束があり、収束した空気は境界層の上端を通って上昇します。一般的な熱帯の大気は中層から下層にかけて条件付不安定な成層をしています。つまり、温度の減率が乾燥断熱減率(空気塊が断熱的に上昇したときに周囲の気圧が低くなり空気塊が膨張し、温度を下げるその割合)と湿潤断熱減率(飽和した空気塊が上昇するとき、温度が高度とともに減少する割合)の間にあります。下層の空気がこの上昇流に乗って自由対流高度に達すると、あとは浮力によって上昇します。こうして多数の積乱雲が発生し、眼の壁雲となります。はじめに弱い渦運動があると、渦運動→地表摩擦による収縮→大気境界層上面を通る上昇流→積乱雲群の発達→凝結熱の放出→中心の高温化→中心気圧の低下→渦運動の強化、というように渦の回転運動は加速度的に増大し強烈な風を伴う台風という渦巻ができるのです。

 台風は、強風や大雨により日本に災害をもたらしますが、恵みの雨となることもあります。(2003.01.30)

 熱帯の海洋上で発生した台風は、低緯度地方の東風(貿易風)に乗って、まず西に向かい。その後太平洋高気圧のまわりに吹く風に乗りその周囲に沿って、北上しながら進路を東に移していきます。つまり、台風の進路は、太平洋高気圧の張り出し方に関係しており、太平洋高気圧の勢力が強い7・8月は中国大陸の方に進み、勢力がやや弱まる9月頃には日本への上陸が増えることになります。

 秋になると、台風は南の暖かく湿った空気を伴っているため北の寒気との間に前線ができやすく、あるいは秋雨前線と重なって大雨や集中豪雨をもたらします。
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by ozemu | 2003-01-30 22:20 | 気象のお話 | Trackback | Comments(0)

季節を決定するもの

地表面の状態が一様な大陸や海洋上に高気圧が長い間停滞すると、温度や湿度などが平衡状態となり、数百から数千kmに渡って同じ性質を持つ空気の固まりとなります。これを気団といい、発生した場所や緯度と、大陸性か海洋性かによって分類されています。日本付近の気団には、小笠原気団(高温多湿)、シベリア気団(低温乾燥)、揚子江気団(温暖乾燥)、オホーツク海気団(冷涼多湿)があり、季節ごとの気候に大きく影響しています。
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by ozemu | 2002-08-25 22:18 | 気象のお話 | Trackback | Comments(0)

空はなぜ青い

地球の空はとても多彩で、晴れの日には青い空、雲に覆われれば白やグレーの空が広がり、また夕日が沈むときには赤い夕焼けなど様々な景色で私たちを楽しませてくれていますね。

 このような現象は、地球に大気があるために引き起こされるもので、もし大気がなければ、空を見上げてもなんの変哲もなく、まるで宇宙船から見る宇宙空間のように、恐ろしいくらいに暗黒の空が広がっていることになります。

 空の色に関する現象は、主に大気中に存在する様々な種類の粒子による太陽光の散乱により引き起こされます。青空は空気分子による散乱光そのものを見ていることになります。逆に夕焼けの太陽光は、太陽の光が大気を通過する距離が長いので、このような散乱光によって青い光が取り除かれてしまい、赤く見えることによります。
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by ozemu | 2002-08-25 22:17 | 気象のお話 | Trackback | Comments(0)

天気は西から

日本付近を通る低気圧や移動性高気圧のコースはいずれも西から東の方に向かっていきます。上空には偏西風という西から東に向かう大きなジェット気流といわれる空気の流れがあって、おだやかに蛇行しながら流れています。この東西流型といわれる偏西風の流れに乗って高気圧や低気圧の渦が進んでくるのです。ですから、天気は西から変わってきます。

 通常はこの東西流型と、暖気・寒気の影響による激しく南北に蛇行する南北流型の2つのパターンを4〜6週間の周期で交互に繰り返しています。

 ただし、この南北流型がいっそう発達すると、南下した寒気が中緯度に寒冷低気圧を、北上した暖気が高緯度に温暖高気圧を形成し、南北の気圧・温度の配置が普段と反対になってしまい、東西の流れをくい止めるようになります。これをブロッキング現象といい、通常数週間以上持続し、熱波、豪雪、冷夏、長雨などの異常気象をもたらす原因となります。
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by ozemu | 2002-08-25 22:17 | 気象のお話 | Trackback | Comments(0)

地球をおおう大気

地球をおおう大気は、地上から対流圏、成層圏、中間圏、熱圏と呼ばれています。対流圏では、高度が上がるほど気温が下がり、1000m上昇するごとに約6℃の割合で低下します。大気の全質量の90%はこの対流圏にあり、雲ができたり、雨や雪が降ったり、風が吹いたり、低気圧や高気圧が発生するなど、私たちの日常の生活に直接関係している気象現象は、すべて対流圏の中で起こっているのです。
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by ozemu | 2002-08-25 22:15 | 気象のお話 | Trackback | Comments(0)

気象との出会い

写真を撮りに出かけるときや、風景写真を撮っているときについ空を見上げてしまって、雲の形やその流れを気にしてしまう。また、その動きをいくら見ていても飽きがこない。特に、尾瀬に行って尾瀬ヶ原などの雄大な風景を前にしてしまうと楽しくてぼけーっとして見入ってしまう。

 星を見るのと同じくらいの小学生の高学年の頃に空の雲を見るのに興味を持った。理由ははっきりしないが、星を見るのが好きで空ばかり見ていたからかもしれない。

 その後高校の地学で勉強したくらいでたいして関心もなく過ぎた。それが、40歳を過ぎてから突然に気象予報士に興味を持って試験を受けることになる。東京に何回も通い、仲間はといえば、直接就職を気にしなければならない年代から、もう趣味としか思えないお爺ちゃんまで幅広い年代が勉強していた。私も完全に趣味の世界でしたが、残念ながら、数年で断念する時期を迎えてしまった。熱しやすく冷めやすいのかな。

 そんなわけで、つたない知識ですが、気象について、少しお話をしてみたいと思います。
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by ozemu | 2002-08-25 22:14 | 気象のお話 | Trackback | Comments(0)